雲南に関わるNGO「メコンウォッチ」インタビュー

戻る

 ベトナム、ミャンマー、ラオスの東南アジアの国々に隣接し、26の少数民族が住む少数民族の宝庫、雲南省。内陸にある雲南省のGNPは下から数えるほうが早く、また西部大開発の対象になっています。最近、雲南省に長江、メコン河、サルウィン河からなる世界遺産「三江流域」が登録されたのはご存知な方もいるかと思いますが、この雲南省の水資源を使って、水力発電を行い、電力を沿岸部に送電しようという動きがでてきてます。そのうちのひとつ、メコン河でも、省内にいくつものダムが建設中、ないし計画中なのですが、メコン河が国際河川なので下流域の東南アジアの国々に影響を及ぼしかねないのは想像できるかと思います。前置きは長くなりましたが、当記事ではメコン河の調査、提案などを行っているNGO、メコンウォッチから活動内容について話を聞きました。
瀾滄江(メコン河)
雲南省を流れる瀾滄江(メコン河上流)

 「メコン・ウォッチは、東南アジアのメコン河流域の開発や経済協力が、広い意味で地域の自然資源を生活の糧としている流域の人々の生活を脅かさないように、調査研究や開発機関への働きかけを主な活動として1993年に設立されたNGOです。

 チベットから6カ国を流れて南シナ海に注ぐメコン河は、中国にとっては「瀾滄江という国内河川」であり、ダム開発や大型船の商業航行を可能にするための浚渫(しゅんせつ)事業が積極的に進められています。タイやラオスといった下流国では瀾滄江の開発事業が原因とみられる水質の変化や川岸の土壌浸食が深刻化しており、魚の産卵場所・餌場である早瀬の爆破はメコン河の生態系に大きなダメージを与えています。

メコン河上流浚渫について詳細リンク

メコンウォッチ関連ページ

景洪港
景洪港に停泊する中国企業の貨物船。港の整備、河川の浚渫工事によって、商業航行の拡大が目指されている。
  景洪港
景洪港に停泊する中国企業の貨物船。タイから輸入されたドライフルーツの積み下ろし作業が行われていた。

 一方、雲南省ではダム建設のために数万人規模で、十分な補償やコンサルテーションのない住民移転が行われています。社会・環境影響の大きさにもかかわらず、中国主導のメコン河開発については情報が少なく、メコン河の水利用を調整するメコン河委員会にも正式に加入していない中国の暴走を誰も止めることができないのが現状です。

メコン河本流ダムについて

メコンウォッチ関連ページ

漫湾ダム
1995年に完成した漫湾ダム
小湾ダム
小湾ダムの建設サイト。ここに日本一高いビルの横浜ランドマークタワーに匹敵する高さ(292メートル)の超巨大ダムが建てられる。
 

昆明市の水不足解消のために作られた雲龍ダムの移転村。導水管建設に日本のODAが使われている。

同左
 

大朝山ダムの補償住宅。壁に大きな亀裂が入り、住民は不安を訴えている。

大朝山ダムの補償住宅。移転してまだ3年だが、雨漏りがひどい。

 

 メコン・ウォッチでは中国のNGOや研究機関・タイのNGOと情報交換を行い、現地調査を実施することで、メコン河上流開発に関する情報収集・情報発信を行っています。また、日本の国際協力銀行(JBIC)が融資を行った昆明上水道整備事業の住民移転問題についてもフォローしていく必要があると考えています。

 2003年8月に行った雲南現地調査の報告をhttp://rwesa.org/lancang/で読むことができます。メコン・ウォッチの出版物及びメコン河開発メールニュースにご関心のある方は、info@mekongwatch.orgまでお問い合わせ下さい。

メコンウォッチ

中国雲南省の開発問題

   メコン河本流ダムについて詳細リンク

   メコン河上流浚渫について詳細リンク 」

(山谷@「雲南.jp」管理人)

戻る